- Film Director, Graphic Designer -
Koh Yamada
映像ディレクター、グラフィックデザイナーとして常に新しいものを生み出し続ける、Koh Yamada。見えないものを”創造”することに対する彼の思いや、作品を生み出す瞬間に何が起こっているのかを尋ねてみた。
-グラフィックデザインと映像を始めたきっかけは何でしたか?
KOH:当初は自分のバンドのフライヤーだったり、アートワークを自分のバンドのためだけにやりだしたって感じかな。
映像をはじめたきっかけは、ホームページ制作の会社で働いてるときにインディーズバンドのホームページのデザインを担当していて、それをひたすら300バンドくらい作ってたんやけど、そのときに自分で写真を撮って作った方がかっこいいんじゃないかって思って写真を撮り始めて、気がつけば映像になってたって感じ。グラフィックデザインから写真、そして映像っていう流れです。
-映像を始めて何年目ですか?
KOH:映像は5年目ですかね。
-KOHくんは日々研究して世の中にないものを求めてるような印象があります。
まさにそれで。デザインやってる時からもそう。自分がそもそも飽き性やから、自分で作ってしまったものにすぐ飽きてしまうんです。自分の中でどんどん次に行きたくて。だからそれをうまくクライアントやアーティストの求めてるものに対して塩胡椒を振るような立場でありたいと思っていて。だからいろんな知識や情報を色々見たり調べたりしまう癖、”ディグる”癖がめちゃくちゃあるんです。
-そうやって新しいものを取り入れて、仕事に反映させていくことについてはどう思いますか?
KOH:これからもやっていきたいです。
元々アパレルで働いていて、仕事内容が古着のTシャツのグレーディングっていって、一日で5000枚くらいTシャツの値段を決めないといけないのがあって、そのときにアパレルのことを色々知ったんやけど、俺的にカルチャーってアートだったり音楽だったりいろんなものの複合体の視覚的な部分を落とし込んだのがアパレルだって思っているんです。アパレルの周りで何が起きてるかっていうことが服に一番反映されてることをすごく感じていたから。アパレルをやっていたときの感覚って他ジャンルのものを見まくって知りまくって、さらに自分の中で良いと思うものを掴む、これいいなとかこれかっこいいなとか、このジャンルはこれがかっこいいなとか。自分の中で良いものを摘んでくっていうのが大事やったから、今でもその習慣がありますね。
-アパレル時代に培っていたこと、自然体でやっていたことが、今自分がやっていることに対しても影響していると?
KOH:してる。これからもそうだろうなって思います。

-映像始めたときの感覚と今の感覚とのギャップはありますか?
KOH:内面的な部分は一緒。だけどどんどん経験もしていくし、経験をうまく消化して次に生かしていきたいっていう思いでずっと進めている感じがするから、外面的には変わってきてる気はする。例えば、色んな人に手伝ってもらったりだとかは当初はなかったことなんで。全部一人でやっていたんです。でも仲間が増えていって、こいつらかっけー、一緒にやりてーみたいなのが小さい細胞からどんどん大きい細胞のコロニーみたいになって、それが俯瞰で見るとすごく大きくなっていってるっていう感覚がある。だからこれからもっと上から、さらにその上からっ見ていきたいなと思ってますね。
-自分の肩書きを表現するとしたら何でしょうか?
KOH:クリエイターではありたいと思ってる。創造したりとか、バンドもやってたし、周りのみんなは聴覚を使う仕事の人が多いから、自分は視覚っていう側からより強くなっていけたらいいかな。そういう意味で広い意味でのクリエイターであればいいなっていう感じです。それがディレクターだろうと何だろうと、別にそこはあまり考えてはないというか。
-クリエイターとしてこだわっていることはありますか?
KOH:“あ、来た”、”見えた”っていう感覚は0から想像してるものなんで、ああでもないこうでもない、なんかちょっと違うなみたいにひたすら考えてます。その中で、”あ、来たこれ絶対かっこいい”っていうものを求めるっていうのポリシーかも。その感覚が好きでそれがやめられない。毎回やばいと思える瞬間をずっと探してるかも。あれはたぶん時間かけたから良いものが出てくるんじゃなくて、突発的に降りてくる感覚かもしれないです。
-その”来た”っていう瞬間の興奮を人に伝えるとしたらどう伝えますか?
KOH:まじ爆発。バーンって感じ。すぐ誰かに電話する。
-爆発っていうのはどうやって起こるのでしょうか?もし冷静にもう一人の自分がその様子を見ているとしたら、何を感じてると思いますか?
KOH:それがわからないから、見えてないからこそ感じられる気がする。もし見えてたら、こうやってこういう風に段取り組んだら絶対にこういうアイディアが生まれるみたいなルールはなくて。もちろんこうであったらいいなと思う形はあるけど、結局それ通りにも行かないから、そこが見えてない中で自分が新しいことを始めてみたりだとか、新しいものを見てみたりだとか、同じように模索している人と喋ったりだとか、そうやって自分にはない要素を取り入れていくことで、爆発が生まれる感じはすごくする。
-その未確認の感覚を求めて、最高新記録を求めていると?
KOH:常に最高新記録を求めてるし、より高く高く、より先へ行くっていう感覚は小さい時からずっとあります。
-その最高記録を求める理由とは一体何でしょうか?
KOH:ただ見たいから。もしかしたら飽き性と繋がるのかもしれないけど、すでに見たものに飽きてしまってもっと次の自分を求めてしまうっていうことだけを繰り返してるんで、死ぬまで続けるんだろうなって思います。クリエイターじゃなかったとしても結局ずっと求めてるんだろうなと。もはやそれがライフスタイルになってしまってる。全てそれ優先。
-自分が作ったものが新しいカルチャーになったって思う瞬間はありましたか?
KOH:カルチャーを作ったっていう感覚は正直ないけど、カルチャーをちょっとコーティングしたっていう感覚は常にあります。作ってるっていうよりコーティングする感じに近いかも。
-自分が生み出したもの、つまり作品や行為が何かに影響を与えて人を動かして、トレンドになって総称としてそれをカルチャーと呼ぶって思うんですが、そういったことを感じることはありますか?
KOH:それはめちゃくちゃ感じることある。いろんな人の作品を見たときに、これ今やってはんねやって思うことは正直ある。ダサいとかダサくないとかじゃなくて、年下の子らは今こういうのやってんねんなとか、これっておれがあのときやってたやつやんなっていう。彼らは今ここに落ち込んでんねやみたいな感覚は結構ある。自分が先に行ってるっていう感覚はでなくて、もっとこういう見せ方のアプローチをしたらいろんな面白い方向に飛び出すんじゃないかなみたいに思ったりはする。
-それは音楽、アパレルをやっているときにも感じましたか?
KOH:今だからこそかも。がむしゃらにやってきて、自分オンリーの世界で表現しようとしてきた。そんな中で何か常に自分は2番だなって思うところがあって。もっといろんなこと学ばないととか、人の三倍勉強したら一番のやつに追いつけるんじゃないかみたいな感覚はあるから、それを生かして、周りを見るようになったかな。

-今、作品を生み出すときに苦労してることは?
KOH:暇。暇に一番苦労してる。自分が生きていく中で、暇って一番ダウナーにもなるし、一番怖い。
何もやることがない日々というか。チルっていう意味では良いんやけど、何も創作意欲がないとか暇やって思ったときが一番怖い。何も動いてない自分が一番怖い。
-仕事をするときに洋服に対して意識することはありますか?
KOH:あります。映像作ってるときに色味だったりとか、クライアントのジャンルに対して、こういう人たちはこういう服着てんねんなとかこういう形なんだとか、こういう人たちってこういう服装したら全く同じ音楽でもたぶん見え方が違うんじゃないかなっていう彼に対して塩胡椒を振るみたいな感覚でありたいから。周りと全く同じにはしたくない。もし同じ曲やったとしても
そういった意味で服はめちゃくちゃ見るかな。現場でも自分もそれに合わせて変えてる。
自分が着るものについては、トレンドは意識しないけど自分の中で好きなものの周期はある。
かっちり決めたりするとお堅い感じに見られるから、ラフな感じが好き。周りからはいつでも緩いやつって思われたいんです。KOHくんっていつも緩いなって見られたいから、ラフに服を着るっていう感じで選んでるかな。
-C.U.L.T.U.R.Eを着てみた印象はどうでしょうか?
KOH:まじ最高。びびった。
元々C.U.L.T.U.R.Eのコンセプトだけ聞いていてめっちゃおもろいやんってところから入って、実際着てみたけどぶっちゃけこれ毎日でも着れるって感じ。もうドンピシャ過ぎてずっと着たいな。サイズ感もそうだし、形がすごく良いから、着る人次第で表情が変わっていくっていうのは他のインタビューを撮影してて間違いなくあるなって思った。
-音楽とデザインと映像を制作する上で共通する感覚はありますか?
KOH:創造することかな。最終的に自分が”来た”って思うこと、さっきも言った爆発が起きることって、自分がかっこええってバチンと思った瞬間に一番爆発すると思うんです。そういう意味では見えないものを創造しまくってきて、音楽なんてまさに見えないものなんで。でも共通して”これきたな”って他人がわかるっていうことは、見えてないものに対してどこかで一致してるものがあるからで、それが創造するっていうことだと思います。グラフィックに関しても同じかな。
-この先挑戦してみたいことは?
KOH:個展はやりたい。あと映画を作りたいです。
-最後に、自分がやっていることを一言で言い表すとしたら何と言いますか?
KOH:“創造”です。